韓国ドラマ「ホジュン」で、
ずっと女性寮で独身だった医女(ホンチュン)が「室女病」という
マラリアに似た病気になるというエピソードがありました。
熱が下がらず、伏せったままになっているホンチュンに、
ホジュンは生地黄(しょうじおう)という体内の熱を冷ます生薬を処方します。
「室女病」って聞きなれない言葉なので、印象的でした。
ホジュンの解説が一番わかりやすかったので、のせておきます。
室女(シルリョ)病について語るホジュンの言葉
男は精の気が盛んだと女を欲し、女は血(ケツ)が盛んだと懐胎を願うのが理です。
でも、女が婚期を過ぎても独り身の場合、陰の気が満ち陽の気が不足します。
陽の気を欲しても供給されないため、葛藤が生じ、
体内で陰と陽の気が争い、熱が出ます。
その症状が瘧疾(きゃくしつ/マラリアのこと)と症状がよく似ているんです。
柴胡抑肝湯(さいこよくかんとう)を飲ませるといいですが、それは一時しのぎです。
病を根本から直すには、男が持つ陽の気を与えなければなりません。
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というわけで、男性・オグンさんの出番となりました。
室女病は、別名「独身病」ともいわれ、
未婚の女性だけでなく、未亡人にもみられる病だったそうです。
身体には計り知れない叡智がある
ホンチュンは、キツいタイプの女性として描かれていたので、
とても男性にモテそうなタイプには見えませんでした。
本人も、医女としての仕事や部下の指導に忙しく、
恋など無縁という感じでした。
ところが、
ある日突然、オグンさんという男性と出会い
彼から猛烈アプローチを受けることで、
女性としての本能が目覚めたのかもしれません。
頭ではダメだと思っても、身体は本能的に「子孫を残そう」と働きますから、
男性を求めて気のバランスが崩れ、室女病を発症したのですね。
身体はどうすべきか知っていて、病を通して導いてくれるんですね、
身体ってすごいです。
でも、本来「王様の女」である女官たちと違って、
医女は結婚してはいけないという決まりはなかったようなので、
良かったですよね。
でも、そう考えると、本当は女官たちの方が室女病にかかる確率が
高かったのでは、と思います。
一生、女性社会で暮し、恋愛も禁止され、王様に見初められることもなく、
処女のまま亡くなっていった女性も多かったのだろうと思うと、辛いですね。
ホンチュンは幸せです。
陰と陽って何だろう?
東洋医学で欠かせないのが、陰と陽の考え方です。
陰陽とは、東洋医学で陰陽論という、ふたつの側面から捉える考え方のことです。
(太陽は陽、月は陰、表は陽、裏は陰という感じ。)
男女では、女性が陰で、男性は陽だと言われます。
ちなみに男女がまぐわう(笑)のは陰と陽のエネルギーの交換で、
バランスを整える効果があるそうです。
東洋医学では、気のバランスの乱れが病を引き起こすと考えられています。
すべては気(エネルギー)のバランスで成り立っているんですね。
不思議です。
気について学べる本
この本、すごく良かったです。
気功の本ですが、陰陽についてもよく分かる。